野村不動産は2023年春から、ワンストップで複数の物流テックの効果を検証できるサービスを本格展開する。
ロボットやソフトのメーカーなど50社以上と連携し、自動倉庫技術を1拠点に集め、荷主や物流企業の導入のハードルを下げる。
政府は物流の自動化の遅れや人手不足を放置した場合、30年に最大10兆円の経済損失を懸念する。競合する技術も一堂に会し、最短1カ月で自動化の道筋をつける仕組みにする。
「ピッキング性能を比べましょう」。JR新習志野駅(千葉県習志野市)近くの5階建ての物流施設には、日用品やアパレルなど様々な品の保管業務を担う荷主企業が出入りする。
1階の5000平方メートル超の空間で機器メーカーの担当者らと熱心に話し込み、そのそばでは大小様々なロボットがせわしなく荷物を運んだり、梱包したりする。
野村不の自社倉庫で、21年から試験的に始めた多様な物流ロボットの「見本市」の風景だ。
機器やソフト、人工知能(AI)、通信の技術を集約し、効果をまとめて検証できる。すでにロボット開発のZMP、AI開発のエクサウィザーズ、東芝子会社、凸版印刷、オムロン、NTT東日本など約40社と連携する。